春の日ざしが心地よいですね。
野に花が増え、芽吹きのときを迎えます。

街や公園を歩いていて感じる芳香は、ジンチョウゲの花の香り。
レモンライムのよう、という安っぽい表現しかできない私は、
ソムリエ講座でも受講しないといけませんね。
ジンチョウゲは、三大芳香花の1つで春の芳香花。
ほかの2つは、初夏のクチナシと秋のキンモクセイです。

コブシの花が開花していました。
まだまだ冬芽が多いのですが、花が増えてくるのが楽しみです。
スケジュールに忠実な花は、季節をわかりやすく
示してくれますが、鳥たちだって春を告げています。

ハシブトガラスが木の枝を折り取っています。
もちろん、巣材として使うためですね。

こちらはシュロの繊維をくわえて運んでいます。
柔らかい素材なので、巣の内部に使うのでしょう。
運んでいった先に巣を見つけましたが、私の毎朝の
通り道の真上です。そのうち、どつかれるかな。

ここには、エナガが巣をつくっていました。
私のグループでは、今季から巣の観察を自粛することを
呼びかけています。人がじーっと観察していると、
その人をカラス類が観察し、鳥の巣の存在に気づきます。
そして、卵やひなが襲われることになります。
カラス類はとてもお利口さんなのです。
カラス類が小鳥の巣を見つけ、襲って卵やひなを
捕食することは自然淘汰ですので、それはそういうものです。
しかし、人が巣の存在を知らせてしまった結果、
襲われるのは自然淘汰とはいえません。好ましくないことです。
自然観察は、こういうところまで気を配る必要があるのです。
このように、身の周りの鳥たちが子育てを始める様子から、
春を感じます。鳥たちはなぜ、春に子育てを始めるのでしょう。
それは大ざっぱにいえば、春になると昆虫が出てくるからです。
昆虫は、ひなが育つのに必要な動物性たんぱく質が豊富です。
では、なぜ春になると昆虫が出てくるか。これは考えてみて下さい。
ウグイスの初鳴き、もうお聴きになりましたか。
鳥のさえずりもまた、春を告げてくれますね。
ルリビタキとトラツグミがぐぜっていました。

ルリビタキ

トラツグミ
ぐぜりは、つぶやくようなさえずりのこと。
よく、ウグイスの下手なさえずりを「まだ練習中」と
評しますが、それもぐぜりの一つです。
ルリビタキもトラツグミも、子育てをする場所へ
ほどなく旅立つことでしょう。ぐぜりはそのしるしなのです。
花だけでなく鳥もまた、季節を示してくれます。
ジョー
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