2013年11月27日

手書きのチカラ



元編集室所属の名編集者T女史に勧められた

マンガを読みました。


重版出来 (ネタバレ注意!)

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「じゅうはんでき」ではなくて、「じゅうはんしゅったい」と読みます。

業界ではよく使う言葉らしいのですが、私はあまり聞いたことがありません。

ので、つい「でき」と読んでしまいます。

声に出すときは、一拍おかなくては。。。


ストーリーはというと、新米編集者、出版社の営業、書店員までが

チームとなってあるマンガを売るという、人間ドラマ。

作者が一番いいたかったのは、ここではないでしょうか。

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今日は、このマンガを読んで思い出した仕事のことを

お話ししようと思います。




今年の始めに出そろった、フレーベル館さんの

『NATURAふしぎをためす図鑑』シリーズ全4巻。

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最初はこんなオビで、売られていたわけですが、

少しして、スゴイオビが巻かれました。

これです↓

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フレーベル館担当編集者さんが、手書き文字で作ったオビです。

手書きとはいえ、線の太さや色の違いで雰囲気を変え、

メリハリのある見た目に仕上がっています。


以前のオビと並べて見ると、

手書き文字のインパクトが強いのが分かります。

コンピューターで打った文字は、どんなに変わったフォントでも

目がスルーしちゃい勝ち。

それに比べて手書きの文字だと、上でピタッと止まります。

味わいに関しては、やはり人間の文字にはかなわないですね。




裏表紙側には、写真も使われています。

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ハサミでチョキチョキ写真を切って、

こちらも手作り感を演出しています。

ついつい画像の入ったこちらを

表紙の側に持ってきたくなりそうですが

その辺りの押し具合は絶妙です。



めくってみないとわからない場所にも、

ちゃんとちがう情報が入っています。抜かりありません。

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各巻の表紙がさらっと描かれていて、タイトルは太いペン、

コメントは細いペン、と使い分けています。

中央の赤い枠は、交差する線と線のとこなんか、

定規を当てて引いた素朴な味わいが出ています。


裏表紙をめくると、こちらには全シリーズの紹介。

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ロゴも手書きしています。

右下の価格のあとに、若干スペースを入れて「デス。」と

なっているところも絶妙。




そういえば、以前、ちがう本で手書き文字を使ったことがあります。

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そのときのデザイナーさん曰く、

「手書きの文字は、いっこいっこの文字もさることながら、

文字と文字の間の間隔が、文脈によって変化する」

というようなことをおしゃっておられました。

コンピューターでは、こうはいかないですね(も一回言ってみた)。


あ、別にコンピューターを悪く言うつもりはないのです。

最近は、手書きの文字にふれる機会がどんどん減っているので

そういうときに目にする手書きのチカラは、

何だかすごいなーと思うのであります。



それにしても、このオビはどんな経緯で完成したんだろうか

と気になります。


ひょっとしたら、M・Aさんがなんかの紙の裏に落書きしていたのを

同じく担当編集者のU・Nさんが目に留め、

上司のI・R女史やK・K女史の元に持って行ったとか・・・

今度M・Aさんにお会いしたら真相を聞いてみようと思います。


最後に、彼女の美しい言葉を紹介します。

ほかの出版社さんから出た写真絵本を見て褒めてくださり、

そのあとの言葉です。



自然科学系絵本は、

業界全体で盛り上げていきたいですね。




かっこいい!

紙の本もまだまだ負けてはいませんよー。みんなでがんばっていまーす!


(フレーベル館さんは、アンパンマンを始めとする児童書専門の出版社です)



あきざる









posted by 染井六 at 13:00| 東京 ☀| Comment(0) | 仕事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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