2013年04月17日

本当にはかない生命?

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 ご無沙汰しています、ジョーです。
 スプリング・エフェメラル(春のはかない生命)というと、カタクリを筆頭に、エンゴサクやショウジョウバカマ、あるいはフクジュソウやニリンソウなどの春植物をまず思い浮かべると思います。落葉広葉樹林で、木々の葉が伸びてくる前に出てきて、遮るもののない状況で太陽の光をしっかり受けて光合成し、花を咲かせて、受粉、結実まで一気に短期間で済ませてしまうのが春植物です。木々が葉を伸ばす頃には花が終わり、その後は葉も枯れて消えてしまうので、春のはかない生命というわけです。
 昆虫でも同じようにスプリング・エフェメラルと呼ばれる種類がいます。このツマキチョウがその一種です。ツマキチョウは、オスは翅(はね)の先が美しい山吹色のシロチョウの仲間です。一年の内、4月(早ければ3月)〜5月のほぼ一ヶ月しか観られないので、はかない生命というわけです。でも、本当にはかない生命なのでしょうか。
 アゲハやモンシロチョウなど身の回りで良く見かける蝶は、かなり長い期間みられますが、実は同じ蝶が長生きしているわけではなくて、シーズン中に世代交代を繰り返しています。卵から成虫になるまでがとても短期間なのです。これに対してツマキチョウは成虫がみられる期間こそ短いですが、卵から翌年の春に成虫になるまでが同じ個体ですので、一世代でみたときには、実ははるかに長生きなんです。これをスプリング・エフェメラルと呼ぶのは、うわべだけをみていて、本質をとらえていないのかもしれません。


posted by 染井六 at 14:39| 東京 ☀| Comment(0) | 昆虫 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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