2013年03月11日

「忘れない」


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週末、ヒキガエルが卵を産んだ。

地面があたたかくなって、

冬眠から目覚めたと思ったら、産卵。


このころはまだえさとなる虫も少ないし

どうやって生きているんだろう。といつも思う。

でも見ていると、食事のことより

今はただひたすら、

繁殖のことしか眼中にないんじゃないかと思える。


事実、繁殖を終えると、昆虫がもう少し多くなる時期まで

再びヒキガエルの姿は見えなくなる。

あの、ククッククッっていうかわいい鳴き声も

この時期を過ぎるとまた来年まで聞けない。

きっと、こんな風に岩の間や地面の穴の中で

じっと待っているのだろう。

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水中に産み落とされた卵はその後かえり、

桜の花が散る頃、元気に水面を泳ぎだす。


少しずつずれはあっても、毎年毎年くり返される営み。










2011年7月、気仙沼の仮設住宅で青空カフェを開催したとき、

私たちのテント場は、海岸のとある公園だったのですが、

そこに黄色いユリの花が咲いていました。

それを仮設住宅にお住まいの方に話したら

涙を流して喜んでいる方がいらっしゃいました。

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その公園は震災前によく散歩に行っていて、

夏になると咲くそのユリの花が、

津波におそわれた後も、去年と変わらず咲いているのが

とても嬉しいのだとおしゃっていました。



何もかも流されて、

まったく変わってしまったように見えるなか、

変わらずそこに残っているものの存在が、

どんなに人の心を勇気づけるのだろうと知りました。


この日のことを、今も悲しみ苦しんでいる人たちのことを

せめて、忘れずにいようと思います。

あれから2年。ご冥福をお祈りいたします。




あきざる




posted by 染井六 at 15:50| 東京 ☀| Comment(0) | 生き物 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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